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生徒の考える進路は“本当に”主体的に考えられた進路ではない

文科省によると、高等学校への進学率は98%を超え、その後の大学や専門学校への進学率は70%程度となっています。

40年程度前の社会であれば、高校卒業後は就職するという生徒の割合が40%程度であり、それに比べ、現在では多くの生徒が大学や短大・専門学校へ進学するようになりました。

今回はそんな生徒の進路の選び方について考えていこうと思います。

 

生徒が直面する壁

先述のように、大学などへの進学が当たり前のようになってきている今、全国に約5万軒の塾が展開され、学校の補習や受験勉強のために多くの生徒が通っています。

そんな塾に通う生徒たちに共通して立ちはだかる壁があります。

それはどんなに勉強ができるな生徒にも立ちはだかるものです。

 

それは進路選択』の壁です。

 

進学をするにも、就職をするにも必ず一度は自分の進路について考える時がやってきます。

進路は100人いれば100通りの選択肢があります。
そして今後の社会では、大企業に勤めたからといって安泰な人生を過ごすことができるとは限りません。

そんな社会では、この進路選択は生徒の人生を左右すると言っても過言ではない重要な選択になります。

そのため、しっかりと考え結論を出さなければいけないことであり、今の生徒にとっては進路選択は、もしかすると勉強よりも大変なことであるのかもしれません。

 

しかし、高校や大学に進学することが当たり前になってきた今、この選択に重さがなくなったかのようになってはいないでしょうか

 

 

とりあえず〇〇には…

ただ、現実を見てみると、生徒たちは進路選択が今後の人生に大きく関わるとは思っていないように見えることが多々あるように感じます。

 

生徒に進路をどうしたいのかを聞くと、こんな言葉が返されることはないでしょうか。

 

「とりあえず〇〇には行きたいです」

 

もう少し具体的に言うならば、大学受験における

 

「とりあえずMARCHには行きたいです」

「とりあえず関関同立には行きたいです」

「とりあえず日東駒専には行きたいです」

 

という言葉です。

 

生徒たちだけでなく社会的に大学を偏差値の枠で括り、MARCH、関関同立、日東駒専、産近甲龍などと呼んで大学を比べてしまっている中で、

生徒たちがこのように答えてしまうのは仕方がないことだと思います。

 

実際に私たちの塾でもこのような言葉はよく聞きますし、Webで「とりあえずMARCH」と調べると、記事が掲載されているぐらい「あるある」な話なのでしょう。

 

しかしながら、私たちがそれに対し「じゃあその志望校に向けて頑張ろう」と言うのは少し無責任であるように感じます。

 

私たちが感じている以上に生徒は進路を考えている

そもそも生徒たちは自分の進路選択が重要だと感じていないのでしょうか。

この答えはきっと『NO』

多くの生徒が私たちが感じている以上に、しっかりと自分の進路を考えていると私は思います。

これは進路について聞いた時に、

「とりあえず〇〇には行きたいです」と答える生徒も同様に言えることだと思います。

 

話が変わりますが、

私が最初にした問題提起を覚えているでしょうか。

 

『進路選択に重さがなくなったかのようになってはいないでしょうか』

 

この問題提起をしておきつつ、先程の質問に、私が「NO」と答えるのはどこか矛盾しているように感じるのではないでしょうか。

 

しかし、私はこれらの考えは何一つ間違えていないと考えています。

 

原因はいたって単純なことだった

進路選択の重さがなくなったかのように感じられるという反面、生徒は進路のことを重要だと感じており、しっかりと考えている

 

仮にこれが成り立つとするならば、何が原因で進路選択の重さがなくなったかのように感じさせているのだろうか。

 

この答えは

 

『視野の狭さにより、あり得る選択肢を考えることができない

 

からであると思います。

 

わかりやすく言い換えるのであれば、

今の社会や未来の社会についてあまりにも知らないことが多く、
自分たちの知っている、とても狭い世界の中で進路を選択しなければいけないから

という感じでしょうか。

 

私たちですら知らないことが多い世の中のことを生徒が多くを知り考えるのは難しいのではないかと考えました。

大学受験をする生徒は現役生であれば18歳の代の子達です。

人生100年時代と言われている中で、その5分の1すら生きてもいないし、もちろん社会に出たこともありません。

そんな生徒たちが社会について色々知ることなんてなかなかできません。

 

 

みなさんの塾や予備校の生徒さんはいかがでしょうか。

例えば、

・今後約10-20年で49%の職業が機械に代替される

・労働人口減少のため約1/3の企業が外国人留学生を採用する。特に1000人以上の企業では、2社に1社とその割合は増加する

・現在の小学5年生の35.3%は22世紀を迎える

・2040~60年にかけて、現在世界3位の日本のGDPが9位に転落する

・2040~60年にかけて、日本の高齢人口が4割を超える

 

など、様々なことが今後の社会で起こると言われています。

 

果たして、これらのことを生徒さんは知っているのでしょうか。

一部ではそのぐらい知っているよ、と言う生徒さんもいるとは思いますが、ほとんどの生徒さんが知らないのではないでしょうか。

 

生徒が主体的に進路を考えるとは

ある記事で、生徒が主体的に進路を考えることが重要であると書いきましたが、生徒が主体的に進路を考えるとはどのようなことだろうか。

 

社会をあまりにも知らない生徒が少し調べ考えた進路が主体的に考えた進路なのでしょうか。

 

そもそも“主体的”とは何か

辞書で調べると以下のように記載されています。

自分の意志・判断に基づいて行動するさま

 

考え方はいろいろとあると思いますが、ここでは私なりの考えをお伝えします。

『判断』するという言葉が主体的のキーワードになるのではないかと思います。

 

判断とは、ある事柄について考えをまとめることを言いますが、生徒の狭い世界の中だけでの判断は“本当の判断”と言えるのだろうか。

色々な選択を知り、様々な背景知識や自分の考えで“判断”していくことが判断ではないのでしょうか。

 

このことから、私の考える“本当の生徒が主体的に進路を考える”とは、

様々なことを知り、興味を持ち、考えることではないかと思います。

 

だからこそ、偏差値や少ない知識、そして今の価値観だけで選択しようとする生徒の

・とりあえず〇〇以上には行きたいです

・将来、学校の先生になりたいんです

このような言葉が、進路選択に重さがなくなったかのように感じさせるのだと思います。

 

きっかけが生徒を育てる

ここまで色々と書きましたが、そうは言っても塾や予備校ではどんなことをすればいいのかと思われるかもしれないので、私なりの納得解を伝えたいと思います。

 

生徒に進路を聞くと、

・とりあえず〇〇以上には行きたいです

・将来、〇〇になりたいんです

・特に決まっていないです

など、何かしら答えが帰ってくると思います。

 

そこに、なぜそう思うの?と聞いてあげてみてください。

深く、深く考えを掘り下げてあげてください。

そうすることで初めて、進路について深く考え、学び、本当の判断ができるのではないのでしょうか。

生徒に考える“きっかけ”を与えるのが、僕たちの使命ではないのでしょうか。

 

 

最後になりますが、弊社ではProgressTimeというアクティブラーニング型のキャリア教育コンテツを他塾様や学校に提供しています。

このコンテンツでは物事の考え方から。社会問題、現在の社会、未来の社会、自分の価値観についてなど多くの視点から生徒に考えるきっかけを与えることができるコンテンツになっています。

記事を読んで感じたことがあると思います。

少しでも何か変えようという方がいれば、こちらからご連絡ください

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鈴木 敦
鈴木 敦
tyotto運営の塾で受けた授業をきっかけに自分の価値観・やりたいことに気づき、高校卒業とともにジョイン。"百折不撓"を信条に、tyotto meやProgressTimeを取り入れた学びの場をデザインしている。