塾と講師と生徒をつなぐ学習支援アプリtyotto me

2018.09.08

予測不可能な時代

「いま生まれた子どもたちが100年の間に経験することを予測するのは不可能だ。だから、長寿化時代には、不確実性に対処することが避けて通れない。」

リンダ・グラットン著書のLIFE SHIFT(ライフ・シフト): 100年時代の人生戦略という本にはこんな言葉が書かれています。

現在、医療の発達により、現在の小学5年生の約35%は22世紀を迎えることになると予想され、人生100年時代と言われるようになりました。

そのため20世紀に培われ、現在の常識となっている、「教育→仕事→引退」という3ステージも100歳まで生きることを前提とした場合、この人生設計は現実的な選択肢ではなくなるとされています。

また、近年目覚ましい発展を遂げているテクノロジーでは、AIやロボットの発達により社会に大きな影響をもたらすと言われています。

テクノロジーの発達による社会への影響について、以下のような予測が立てられています。

  • 子供たちの65%は将来、今は存在していない職業に就く(ニューヨーク市立大学大学院センター教授 キャシー・デビッドソン氏)
  • 今後10年~20年程度で、半数近くの仕事が自動化される可能性が高い (オックスフォード大学准教授 マイケル・オズボーン氏)

これからの時代は、私たちが思っている以上に、予測不可能で非常に不透明な時代になっていくのです。

時代に変化に伴って変わる大学入試

学力の3要素が評価軸になる

文部科学省では、そんな予測不可能な時代を生きる私たちに必要な力を以下のように述べています。

「予測不可能な社会では、既存の解き方があらかじめ定まった問題を効率的に解く力を育むだけでは不十分である。(中略)高い志と意欲を持って、蓄積された知識を礎としながら、膨大な情報から何が重要かを主体的に判断し、自ら問いを立ててその解決を目指し、他者と協働しながら新たな価値を生み出していくことが求められる。」

そして、予測不可能な時代を生き抜く力を判断する一つの軸とされているものが以下の学力の3要素です。

  • 主体性・多様性・協働性
  • 思考力・判断力・表現力
  • 知識・理解

これら学力の3要素の観点で入学志願者を評価するために、大学入試での新テスト導入(大学入試制度改革)やAO・推薦入試枠の拡大等が行われているのです。

新たな入試問題

そのため、今後の入試問題は既存の解き方が予め定まった問題を効率的に解く力では解くことが難しい、学力の3要素に準拠した生徒の理解の質や、思考力・表現力を求める問題が主に出題されます。

現在も個別に設定している入学試験では生徒の理解の質や、思考力・表現力を求める問題が実際に出題されています。

  • 特に英語と数学が苦手で、勉強する意味がわからないという相談者に、あなたならどんなアドバイスを与えるか。(2017年 大阪大学 一般入試 入試問題 英語 第4問)
  • あなたは日本人はもっと和食を食べるべきだと思いますか、そうでないと思いますか。どちらかの立場から自分の意見を述べなさい。(2016年 広島大学 一般入試 入試試験 英語 第5問)

今後はこのような正解のない問いがより出題されるようになります。

このような今までの正解のある問題ではなく、正解のない問題に対応するためにも、生徒たちに必要な学びが変わるのです。

今後に必要な力を育む学び

文部科学省では、「高大接続改革の動向について」の中で、学力の3要素を身につける学びとして、以下のように述べています。

  • 主体的な学び」とは、学ぶことに興味や関心を持ち、(中略)見通しを持って粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげること
  • 対話的な学び」とは、子供同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深めること
  • 深い学び」とは、(中略)「見方・考え方」を働かせ、問いを見いだして解決したり、自己の考えを形成し表したり、思いを基に構想、創造したりすることに向かうこと

今後は今まで同様の基本的な学力にプラスして、「質の高い理解を図るための学習過程の質的改善」と言われている上記の3つの学びを意識し、学習に取り組んでいかなければならないのです。

私たち学習塾運営者に求められることは、これらの学びをどのように実現していくのかということではないのでしょうか。

塾の学びを変える

学習のプランニングとリフレクションのサイクルで「主体的な学び」を行う

主体的に学ぶ力を養うためには、日頃からその訓練を重ねる必要があると考えています。

大学受験を目指す受験生であれば、「なぜ大学を目指すのか」「なぜその志望校なのか」「なぜその学部なのか」を対話を通して引き出し、自覚させます。

次に中長期的な目標を生徒に設定するよう促し、その目標に向かって日々の学習計画を立てていきます。

日々の学習の計画は一日ごとに生徒自身に設定させます。学習に取り組むときには一つひとつの取り組みに対してしっかりと反省を行うという学習を徹底することで主体的に学ぶ力を育てています。

塾に来校している時間以外でも生徒一人ひとりに寄り添ってプランニングとリフレクションのサイクルを支援するために、学習支援アプリ「tyotto me(チョット・ミー)」を活用しています。

アクティブラーニング型キャリア教育授業で「対話的な学び」を実現する

今までの5教科の学習では、学習者同士で意見を交換する機会は基本的にありません。

また、問題には”正解”が用意されているため、問題をさらに深めたり、それぞれが違った意見を持ち寄って対話したりする活動は引き出しづらいです。

そこで、隔週で集団授業の形で行うキャリア教育授業「ProgressTime(プログレスタイム)」を通して、生徒同士で対話して考えを深めるきっかけを作っています。

「深い学び」の実現のために

深い学びは、机に向かっての勉強だけでなく日々のあらゆる経験から得ることができます。当たり前を疑い、自ら課題を発見し、それを解決することを習慣化させます。

学習面では、学習内容を学ぶ中で生徒が至った疑問に対して、すぐに答えを提示するのではなく、「なぜそうだと思う?」と問いかけます。

指導の中では、学習進捗を確認した上で次の一週間はどのように勉強を進めていくかを問いかけて生徒本人に考えさせます。

対話を重ねることを通して、生徒自身が目標達成に向かって行動することを支援する「コーチング」中心の指導を行なっています。

理想の教育実現への課題と対策

いかに生徒の取り組みを正確に把握するか

コーチングでは対象者に自分自身を客観視させ、主体的な行動を促すことが大切です。

そのためには、対等な立場でコミュニケーションとることと、具体的な情報を提示してそれを基に対話することが有効です。

対等な立場でのコミュニケーションは指導の方針として講師に徹底させることができます。

一方、いかに生徒の取り組みを具体的なデータとして把握するかが課題でした。

学習塾における具体的なデータは以下のようなものがあります。

  • 目標
  • 学習計画
  • 学習に対しての振り返り
  • 指導への振り返り
  • 学習時間
  • 学習計画の達成率
  • 教室への来校頻度・滞在時間

これら情報を指導前に予め準備しておくのは、生徒が数人の段階であっても、非常に難しいことだったため、システムを活用するという方法をとりました。

それからの指導では

「宿題はしっかりと進められましたか?」

「内容はしっかりと理解することができましたか?」

などと、回答が生徒の感覚に委ねられてしまうような質問を投げかけることはなくなりました。

具体的なデータを基にした

「今週は、〇〇から予定が崩れ始めたけど、何が原因でしたか?」

「英単語覚えるのに〇〇を意識したんですね!他にも意識できそうなことありますか?」

といった、生徒が主体的に考えることができる質問を投げかけることが可能になりました。

今までの勉強+αの指導を行う時間をどう生み出すか

前述の通り入試は変わりますが、重要なのは今まで求められてきたい5教科の勉強が求められなくなるわけではありません。5教科の学習内容をしっかり理解した上で、それらを組み合わせて思考して自分の意見をしっかりアウトプットするような力が求められるのです。

それらの対策として効果を発揮するProgressTimeやコーチング中心の生徒対応をするには、当然今までと同じ指導時間の使い方ではまず時間が足りません。

そこで学習をITの力で効率化して時間を短縮するという方法を模索して以下の機能に集約させました。

システムの提供で理想の教育を広めたい

tyotto meはもともと自社で運営する学習塾Withdom(神奈川県川崎市)で生徒へより良い教育を提供するために独自開発していたアプリです。

基本的なコンセプトは、目の前の課題を一つひとつ丁寧に解決していくことで提供する教育を少しずつ良くするということです。

勉強の指導に当たる先生が、生徒に合った問題集がなくて自分でプリントを作成する。

そんな状況となんら変わりありません。ただシンプルに、自分たちが必要だと思っていて、そしてすぐに実現できるならそれを実現するということを繰り返してきました。

Withdomで1年程度運用してその有効さが確かなものとして感じられてきた頃、他塾様から見学に来られる方からシステムに関して質問を受けたり、導入したいといったありがたいお話をいただくことも徐々にですが生まれてきました。

理想の教育は人それぞれですし、その実現方法も多様です。その中で私たちの考える理想の教育に共感し、興味を持っていただいた方にぜひ同じアプリを使っていただきたいという思いから、tyotto meとしてアプリを整えて他社様へ提供を開始いたしました。

まだまだ改善点ばかりですが、どこよりも現場に寄り添ってスピーディに改善を重ねていける自信があります。

北海道から九州まで、全国に広まりつつあるこのtyotto meや、私たちの理想の教育に興味を持っていただいた方と一緒にこのアプリを創っていきたいと考えております。

お問い合わせはサイトのフォーム、または代表・新井光樹までご連絡いただければと思います。

Facebook:https://www.facebook.com/i.am.araiguma

メール:k.arai@tyotto.co.jp

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